目次
はじめに
心理学を応用すれば、もっと人間関係がうまくいくのでは?という仮説のもと、ちょろちょろっと文献を読みあさって研究・調査した結果を記事にしました。
返報性の法則
人は何かを与えられると、お返しをしたくなります。お返しをしないままでいると不快感を抱く。
よく見る「無料プレゼント!!」が効果的な理由はこれです。
みんなが得していない状況で自分ひとりだけが得をしすぎるときまりが悪くなることがあります。返報性の法則といいます。
応用編として、質問したいときは自分の情報を先に開示すると相手が答えやすくなります。
悪魔ウサギ
一貫性の法則
人は自分の発言や行動に一貫性を持たせたがる生き物です。
自分で決めたことに対しては、矛盾した行動をとりづらくなる心理があります。
安い商品を出して買う気にさせた後「在庫切れですがこちらなら用意できます」「この値段で売るには条件があります」のような追加条件を出されたとしても、断りづらいでしょう。
人は一度決めた態度を崩したくありません。
悪魔ウサギ
善良なカエル
悪魔ウサギ
善良なカエル
悪魔ウサギ
社会的証明の法則
残念なことに、世の中の風潮に迎合・同調してしまう人は多い。
「注文が殺到しています」「みんながハマっている」「すごい評判になっている商品」の文言を見た瞬間に「みんなが買っているならいいものだろう」と安易に判断してしまうことは誰にでも起こりうることです。
お店だったらアルバイトを雇って「サクラ」に行列を作らせることも一つの手段です。
好意の法則
好意を持っている人の頼みは断りにくい。
裏を返すとセールスのコツは「相手に好かれること」である。
好意を持たれるためには、相手の自尊心を満たしてあげることが効果的です。
好意の法則の例
- 話の腰を折らずにしっかり聴く
- 質問で話を促す
- 「そうなんですか。かっこいいですね」
- 「この人は自分に興味を持ってくれているんだ」と感じさせる行為が重要
- オウム返し(キーワードの言い返し)
- 話の要約
- しぐさを真似る「ミラーリング」(お茶や食事の際に意識してみて)
「私、◯◯が好き」は話したい内容のサインです。相手の話したいことを察し、上手に相槌を打ちましょう。
また、自分のデメリットをあえて開示することで誠実さをアッピールすることができます。
悪魔ウサギ
豆知識的ですが、まばたきを控えると信用度が高まるという話もあります。それと近づくときは右側からが基本のようです(左は心臓があるから?)。
権威の法則
ある説を聞いたときに、それが「大学教授監修」とか「有名科学者の論文に基づいている」とか書いてあると説得力が増します。
人間は権威のある人物には弱い。
ことわざでいうと「虎の威を借る狐」です。
類似性の原則
自分と共通点がある人には親しみを感じます。
- 同郷
- 趣味
- 好きな歌手
- 読んだ本
- 観た映画
- 好きなブランド
「自分と同じだ」と感じられることがその人と親密になるためのキー・ポイントです。
「やっぱり、あれって、いいよね」は広く使えるキラー・フレーズです。
なお、共通点がマイナーであればあるほど効果的です。
単純接触効果
人と仲良くなるには、会う時間の長さより、会う頻度の方が重要です。
たとえ会わずとも、メールや電話程度でもオッケーです。
これを応用すると、第一印象が良くなくても、接触する回数を増やすことで好印象に転換することも有り得ます。
ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック
高い要求を2度出して、3回目に本命の要求を出し飲ませる(だんだん下げる)テクニックです。
悪魔ウサギ
善良なカエル
悪魔ウサギ
善良なカエル
悪魔ウサギ
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フット・イン・ザ・ドア・テクニック
低い要求を飲ませた後には、すこし高い要求を飲ませることが容易になります。
つま先だけドアに入れられたなら、そのあと身体まるごと中に入ることも不可能ではありません。
善良なカエル
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善良なカエル
悪魔ウサギ
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系列位置効果
前と後では、後に言われた方が記憶に残りやすい。そのことを利用した心理術です。
選ばせたい選択肢があったとき、後の方に提示することで選ばれる可能性が高くなります。
悪魔ウサギ
コンコルド効果
積み重ねてきたコストや努力が大きいほど、人はやめにくい。
この状態に陥ると大変危険です。執着心が大きくなりすぎて、正しく損得の判断ができなくなってしまいます。
だからこそ「ここまでしてきた努力を無駄にするのですか?」という言葉に人は惑わされるのですが。
ハロー効果
難しく申し上げると、人は一面的な要素だけで全体的な判断を下しがち、です。
これを心理学ではハロー効果と呼びます。
ハロー効果の例
- 英語が得意 → なんとなく仕事ができそう
- 中学時代生徒会長だった → リーダーシップがありそう
- 親戚が大企業の役員、従兄弟が東大卒 → 家柄が良さそう
外見的要素・性格的要素・身近な人を利用することで、イメージアップを図ることができます。
少しでも自分の評価に利用できそうなものを発見したらハロー効果の生贄に捧げ、自身の印象を良くしていきましょう。
バーナム効果
誰にでもあてはまることを「これは自分のことだッ!?」と錯覚させる心理術です。
「この人は自分のことを言い当てた」と感じさせることで「この人はなんて私のことを深く理解しているんだ」と好感を持たせることができます。
本質を見抜いたふりをする、ともいいます。
バーナム効果の例
- 「あなたはロマンチストだ」
- 「あなたは純粋だ」
- 「あなたは自分にあまり自信がないけれど、他人に認められたいと思っている。そしてそんな自分に悩んでいて変わりたいと思っている」
- 「あなたは優しいがゆえに誤解されやすい」
- 「あなたには自分でも気づかない隠れた才能がある」
上記は誰でも多かれ少なかれ抱いている感情のため、だまされないよう注意しましょう。
希少性の法則
どちらかといえば、容易に手に入るものの価値を低く、希少なものの価値を高く感じる傾向があります。
身近なものとしては「限定商法」があります。
スーパーに行けば買える納豆よりも、「ご当地限定納豆」と書いてある方が、なんとなく食べてみたい気になりませんか?
- 「1日10食限定メニュー」
- 「期間限定」
- 「このことはごく限られた人しか知らない」
「特別なサービス」や「珍しい材料」を連想させるような表現を使うことで「すばらしい。きっと特別な存在なんだ」と感じさせることができます。
おわりに
今回取り上げた心理術の中で特におすすめなのが「ハロー効果」です。
私は『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』で詳しく学びました。
この本、イラストも多いし、わかりやすくてとてもおすすめです。
座右において背表紙などをずっと眺めています。
紙の本のいいところって、背表紙を眺めて折にふれて内容について思いめぐらすことができることですよね。