雪国出身は雪が降ると元気になる現象について

歓喜の雪国

12月が今年もやってくる

 

じゅ~うにがつが今年もやあてくる~

 

ということで、雪国に暮らす者にとっては楽しい季節になった。

 

冬に備えて雪民は車にスタッドレスタイヤを装着するし、家の周りに冬囲い、傷んだ除雪器具の買替などをしてウキウキしている。

 

彼らにとって冬は「厳しい」季節ではないのだ。

 

雪民にとっての冬

 

首都圏に住む方々から見れば「外出もしづらいし雪かきも面倒だし交通機関も止まるし寒いし、いいところなんて、無くないですか?」と首を75度くらい傾げたくなるような状況かもしれないけれども、雪民にとって冬は「楽しい」季節です。

 

まず彼らは雪が好きだ。

 

好きか嫌いかで言ったらまちがいなく好きである。

 

雪が降ると雪だるまやかまくらを作って遊ぶのは子どもだけですが、個人的な観察によると、大人は雪が降ることそれ自体に楽しみを感じているきらいがある。信じられない。

 

今シーズン初の降雪予報を見た瞬間「明日は早く起きて家の前の雪よけをしないとな〜」と顔を紅潮させ、「早めにタイヤ交換済ませておいてよかったわ」とガハハ笑いをし、湯船の設定温度をいつもより1度上げて早めに寝る。

 

彼らの思考回路は「雪が降るぞ! → 大変だ……つらみ」ではなく「雪が降るぞ! → 俺がやらなきゃ誰がやる。ドンとかかってこい!」なのです。強敵に出会ったときワクワクする孫悟空のように。雪民は雪に対してワクワクしている。信じられない。

 

雪民の血統

 

かくいう私自身こそ、生まれも育ちも雪国ですけれども、高校生くらいのときにこの雪民の心理にうっすら気づいてからというもの、それまではちょっぴりワクワクしていた(こんな時代もありました)「雪の季節」に対してぜんぜんワクワクを感じることがなくなってしまいました。

 

大事なことなので繰り返しますが、雪国の方は基本的に雪が好きです。

ニュースなどで豪雪が報じられることがありますが、極端なものでない限り、恒常的な降雪である限り、彼らはそれを楽しんでいます。

 

その感情は雪の降らない地域に対する一種の優越感のようなものに起因するのではないかと推測していますが、断定的なことはよくわかりません。

 

雪が降ったら「大変だね」ではなく「よかったね」と言ってみたい気もしますが、意地悪なのでインターネットに書くだけにします。