はじめに(経験)
歯石とりクリーニング・メンテナンスのため数ヶ月に一回歯科クリニックに通っている。
親知らずについては数年前に上のを1本抜いた経験あり。
先生に「そろそろ他のも抜いとく?」と訊ねられ、以前のときは不便も痛みも意外とそうでもなかった気がするので気楽かつ軽率に「抜きます」と言ってしまった。
この選択があんなことを巻き起こすとは……。
抜歯1ヶ月前
そんなわけで診療後に抜歯を予約した。
会計のさい「次回来院の1時間前に飲んでくださいね」と抗生剤をもらう。
持って帰って洗面台のところに置いてみた。
置いてから数日は意識していなかったが、だんだんと「おまえはこれから歯を抜くのだぞ」とおどされているような気になってくる。
ふりかえってみると、死刑宣告が洗面台の片隅に1ヶ月鎮座していたような気分だ。あと2本の親知らずの時には絶対にそんなところには置かないと決めている。
抜歯前日
抜歯後は硬いものが食べられなくなる!と聞いたので大好きな唐揚げ定食を食べる。
おいしかった。からあげフライデーだった。
抜歯当日
抗生剤をちゃんと飲んでからクリニックへ。15時予約。
どきどきしながらユニットへ。こんなに心臓が高鳴るのはデスノートの最終回をジャンプで読んだ時以来かも知れない。
まず麻酔。針がちくっとしたけどよく効いていた。
親知らず周りと舌の一部に麻酔感を感じる。感覚がなくなる感覚。
あれよあれよという間に顎を押さえられながら抜かれた。
手術は全体で1時間ほど。
直後は麻酔が残っていてうまく話せなかった。
先生と歯科衛生士さんへの返事がすべて「もがもが」とか「ふぁい」とかだったのが自分でもびっくり。
化膿止めと痛み止め(弱)、痛み止め(強)を処方されて帰る。
処方された薬
- 化膿止め 4日分
- 痛み止め(弱):ジクロフェナクNa25mg 6回分
- 痛み止め(強):アセトアミノフェン200mg 10回分
16時半すぎ。さっそく痛み止め(強)を飲んで夕食に備える。
しかし案の定と言うべきか矢張りというべきか、口が痛くて咀嚼できそうにない。さっき痛み止めを飲んだのに!
そんなわけで夕食はおかゆとヨーグルトにした。食後に化膿止めを飲む。
お風呂は短めに入った。長く入るとよくないらしいですね。
痛み止めが効いているのか、安静にしているとそんなに痛まなかったので、夜はすぐ眠れました。
翌日
朝起きたらすぐ痛み止め(強)をとりあえず飲む。
鏡を見るがそれほど晴れておらず痛みもあんまりない。
「いえい!下の歯を抜いたと言うのに幸運なことだ!」と言祝ぐ。
上より下の方が重症化しやすいというので。
トーストを焼いて一切れ食べた。
「痛み止めは4時間以上間隔をあけるように」とのことなので、その後は食事の直前などに飲む。
翌々日〜4日後
痛み止め(弱)でも大丈夫な程度の痛みになった。
抜いた跡を縫合した糸の違和感が気になるけれど、あんまり気にしてもよくないなと思って考えないようにする。
でも「パンケーキのことは考えるな!」と言われるとパンケーキのことが頭から離れなくなり「パンケーキ食べたい!」と奇妙な踊りを踊り始めるという心理学の実験もあるので、わりとずっと糸のことを考えていた。
パンケーキはとくに食べたくならなかった。
5日後〜1週間後
痛み止めなしでも過ごせるようになった。
毎食後服用していた化膿止めはなくなった。
このあたりで医療関係者から「親知らず、手術したときにこれは経過が良くなさそうだなと思われたらうがい薬が処方されるはずよ」という情報を得て鬼に金棒の気分。
再診
抜糸のためクリニックへ。
午後の予約だったのだが、朝から少し痛み始めた。
緊張感からだろうか。
だが痛み止めはまだある。
糸を抜くこと自体は30分かからずに終わった。
1週間後にまた来ると予約してその場を去った。
夜にお酒の席に参加する予定があったが、念のため飲酒しないことにした。
それが吉と出るか凶と出るか。
1週間後~2週間後
結論から言うと飲酒しなかったのは吉。
再診後2日間は少し痛みがあったので痛み止め(弱)を服用していた。
気になって何度も抜いた跡を鏡で見ていたら糸の抜き残しを発見した。
だから「1週間後にまた来てくれよな!」と言われたのかとガッテン。
前回診療時点ではまだ糸を抜かない方がいいと判断=まだ完治っぽくなかった、ということなのね。それならそうと先生言ってくれればいいのに。
気分がすっきりしたところで抜歯から9日後に禁酒解禁。
寝る前に日本酒半合ほどを飲む。
翌朝への影響はなく、さらにその日(抜歯10日後)から痛み止めも飲まずに済むようになったので予後は案外よかったのかもしれない。
まとめ(次の親知らず)
今回の抜歯は、下の親知らずかつ横向きに生えているということでとても不安だったけれど、手術は1時間ほどで終わったし、痛み止めを飲んでいれば食事や会話も大丈夫だった。あと腫れがほとんどなかった。
今はもうすっかり傷口もふさがっており、そのうち残りの親知らずも抜いてもらおうという気分。
あ、不便だったのは抜いてから1か月くらい抜いた跡地にお米つぶが入っちゃうこと。みんなこんなことに耐えていたのねという新発見の教訓だった。