【睡眠】指針第1条「健全な精神と肉体は良い睡眠から」

健全な精神は 健全な肉体に宿る

はじめに

 

睡眠の効用として「回復」が挙げられます。

 

寝ると気分がすっきりし、身体の疲れもとれます。

 

量的な睡眠不足(短時間睡眠)や質の悪化(浅い眠り)は、健康をそこない、生活にも不便を生じます。

 

不眠は精神の病気のもとになりますし、昼間の眠気は事故の一因となります。

 

自分で書いていて眠気をもよおすような退屈さなのですが、こんな基本を守ることで健康になれるなら「なっちゃえ!」って感じ。

良い睡眠で健全な精神に

 

アメリカの研究によると、不眠は精神の不健康につながるそうです。

  • 不眠は不安感・抑うつの発生原因になる
  • 不眠が重症化すると不安感・抑うつも重症化する

日本の研究でも入眠困難(寝つきが悪い)ことが抑うつを引き起こす危険を持っていることが示されています。

 

眠れない……うつだ……」みたいな。

 

また、非人道的ですが「健康な人を寝かせない」という研究もされたそうです。

研究結果はこちら。

 

  • 身体のつらさを訴える
  • 不安な気持ちになる
  • 抑うつが悪化する
  • 被害妄想が増大する
  • 感情が抑えられなくなる
  • ものを考える力が低下する
  • 記憶力が落ちる

寝ない・寝られないことはストレスと直結しています。

 

睡眠不足によりストレスホルモンである「コルチゾル」がいっぱい出るからといわれています。

良い睡眠で健全な肉体に

 

日本国民で「生活習慣病」と呼ばれる病気(がん、心疾患、脳血管疾患など)で死亡する人は、約6割とのこと。

 

「生活習慣病」はその名の通り生活習慣(生活のしかた)と深く結びついていますので、生き方を変えると死に方にも影響を与えることができます。

 

日本人やヨーロッパの方々を対象とした研究では、ふだんの睡眠時間が短かすぎる人・長すぎる人は死亡リスクが高いと言われています。

 

過ぎたるはなお及ばざるがごとし。

良い睡眠で事故を防ぐ

 

ふたつ前の「健全な精神」でも述べましたが、睡眠不足はものを考える力が落ちるため、注意力・判断力の低下にもつながります。

 

事故というと交通事故が身近ですが、仕事の事故も睡眠不足によって引き起こされます。

 

睡眠不足が原因と疑われる事故

 

  • スリーマイル島の原子力発電所事故(1979 年)
  • スペースシャトルチャレンジャー号事故(1986年)

 

改めて申し上げるまでもありませんが、いねむり運転は死亡事故の元です。

 

感じる眠気が強ければ強いほど事故が起きやすいことが研究によって証明されています。

徹夜状態で運転させる研究(なんてマッドな!)も行われており、酒気帯び運転や飲酒運転に相当する注意力の低下が確認されています。

 

睡眠障害のひとつである「睡眠時無呼吸症候群」の患者はそうでない人に比べて日中の眠気が強いため、事故を起こしやすいと示されています。治療によって眠気が改善すると事故の発生率も低下することも発見されています。

 

アメリカの研究では、不眠症は疲労感、注意集中力低下、眠気、モチベーションの減退をもたらすだけではなく、けがをするリスクを高めることが報告されました。

 

建設現場で働く方々が「昼寝時間」を設けるのは事故を防ぐことが目的だといわれますが、その効果は研究によっても示されています。

おわりに

 

「健全な精神は健全な肉体に宿る」は武道の世界でよく言われる言葉ですが、「健全な精神も健全な肉体も睡眠からはじまる」といってもよさそうです。

 

よく食べよく遊びよく寝ること。

 

文章にするとこれだけのことですが、人生をよりよく終えるための生涯の指針となる原理はこのくらいシンプルなのかもしれません。